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馬鹿と鋏は使いよう

今日も今日とて、自分で使わない賢者や悟りの石を販売 ・ ・ ・ 需要がありそうだと見込んだ物は
ほとんどがその予想に違わず売れて行く、またその一方で、売れないだろうと思いながら露店に出した物でも
気が付けば案外さっぱり売れていたりと、需要と供給のバランスも複雑なようだ ─── ともあれ大半は
必要とする者の手に渡っているようで、私としても資金は潤うし、本当になによりだ

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そんな中、どこかで見覚えのある名前のひとが叫んでいるのを見かける ・ ・ ・ その名はフロンティア、
たしか少し前に、この日記にコメントを残していってくれたひとだ
挨拶も兼ねて話を聞くと、ドゥーリン装備の幾つかの部位が集まらないという ─── いつぞやの私みたいだ
みつき姉が幾つかの部位を在庫に抱えたままだったので、話を聞かせてやると飛んでくる
「銀行枠空くよ! それに出番!!」 と、とても嬉しそうだ ・ ・ ・ 見ていて複雑な気分だが、まぁ、良いか

取引は無事に成立、みつき姉はそのまましばらくの雑談の様子だ
「日記おもしろいですよ、書き続けておくれ」 と励ましの言葉も頂いてしまったらしい
どうにも勢いばかりの日記だが、このように言ってもらえると励みになる、な

その後早速、馬鹿姉もグラタンをぶつけに行ったとか ─── 何を考えているのやら

さて、賢者の石はあらかた捌けた、か
過去のエイシスケイブから持ち帰る事のできる物としては、他に蜘蛛の毒、牙、皮、それにスパイダーシルクがある
蜘蛛の皮は重い割に使い道もなく安いため、その場で捨て置いてしまっている
牙と毒は軽く、それなりの値で店に売れるので持ち帰って換金する ─── ある意味最も問題になるのは、スパイダーシルクだ
スパイダーシルクは名の通り絹の素材となり、私が使う物としては、コットンよりも効果の大きい絹製包帯、シルクバンデージの材料となる
・ ・ ・ が、これを作るには、まずスパイダーシルクを織布してシルクの布束を作り、そこからあらためて包帯を切り出すという
なかなかに手間のかかる作業が必要となる
裁縫師に持ち込んで加工してもらうのが一番だろうが、他人にそれだけの手間をかけさせる事を考えるとどうにも躊躇してしまい
これまでは、銀行に入りきらない分は買い取り露店に売却していた

だが、待てよ?

私はshinyとは違い、戦闘能力だけに特化してスキルを磨いている、当然ながら個々のスキル値としては高くなるが
それでも全体で総合して考えた場合、完成と言える形にはまだまだ遠い ─── つまり他の事をやれるだけの余裕がある
・ ・ ・ それなら。


包帯くらい、自分で作ってやろうじゃないか。

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裁縫のスキルなどゼロからのスタートだ、最初は鍛錬のため、そして実際に使用することも考えて
裁縫用品店から50枚程のコットンの布束を買い、ひたすらコットンバンデージに切り出していく
・ ・ ・ 全くこういった事には慣れてないのがよくわかるな、ただ切り出していくというだけなのに、ありえない方向に鋏を入れて
布束をただのぼろ切れにしてしまう事もしばしば、だ
それでも何回か繰り返す内にコツのようなものが判ってくる、コットンバンデージに関しては充分に慣れてきたようだ
次はスパイダーシルクの織布、高速で動く機織り機に戸惑うも ・ ・ ・ これもまたコツ、だな
最後はできあがったシルクの布束を綺麗に切っていく、明らかに腕が上達しているのがわかる

そして手持ちのスパイダーシルクは全て、シルクバンデージとなる ─── 完成だ


現在の私が自分で使うにはこれだけの量は多い、試しにと思い、賢者の石などと一緒に露店に並べてみると
そう多くはないが、何人かが出来立ての包帯を手に取り、購入してくれた
自らの手で作った物が売れていくというのは、少し恥ずかしい気もするが、同時にとても誇らしい気分だ
・ ・ ・ なるほど、あの馬鹿姉が料理を続ける理由も、少しわかった気がする、かな

ともあれこれで当面の所、包帯に関しては自分の手でどうにでもなりそうだ、それに
戦いしかできない私にとっては、これはひとつの小さな自信になりそうだ



馬鹿と鋏は使いよう、戦の馬鹿と錆びた鋏でも、包帯は作れた。
by shiny_shiny | 2006-03-11 01:43 | シルヴァの奮闘日記


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