ああもう、一週間も身体を動かさないでいると、感覚が鈍ってくる
ダイアロスの地でまた自由に身体を動かせるようになるには、まだ数日・・・この調子では 体力も技のキレも、すっかり落ちてしまうじゃないか・・・! ・・・今日も目の前にはごろごろしているshiny、皮肉も込めて思わずぼやいてしまう まぁ、この馬鹿姉にぼやいたところでどうなるものでもないか ─── と思ったら、思わぬ返事が帰ってくる 「それならkazuoさんたちが話してたんだけど、こんなとこにでも行ってみたらー?」 む? 何々 ・ ・ ・ 「PHANTASY STAR ONLINE」 移民宇宙船「パイオニア2」に所属する「ハンターズ」の一員として、未開惑星ラグオルの調査任務を行うという 疑似体験の世界、といったものらしい 鈍った身体をほぐせるのならば何でも良い、私は早速、この世界へと飛び込んだ それにしても・・・大規模な超長距離惑星間航行用移民船であるというパイオニア2の内部は、 機械文明が高度に優れた、ダイアロスとは全く違った発展を遂げた世界の一部であることが一目にしてわかる 空を飛ぶ車、宙に浮かんで見える文字、そして遠くまで立ち並ぶのが見える高層建築物の数々 いずれもダイアロスでは見ることのなかったものばかりだ ─── もしかすると、遠い未来にはこのような世界も有り得るのかもしれないが ─── 話が脱線してしまったな、そもそも私は観光に来たわけじゃないんだ ここでは私は、ハンターズギルドなる組合に所属する立場であり、ここからクエストを斡旋される まだまだこの世界の様子などは掴めないが・・・ともかく挑戦あるのみだ しかし・・・見れば見るほどにわからない世界だ いざ地表に降りてみれば、まさしく未開惑星といった、鬱蒼とした森が茂っているような光景であったり そんな中にも、移民団の先発隊たちの手によると思われる数々の装置や建造物が眠っていたり 考えてみれば、私が手にしている武器さえも、フォトンと呼ばれる不思議なエネルギー粒子を使った物であるし さらには私たちハンターズに配給される「マグ」なる防具も、知能を有する生体機械であるという ダイアロスという魔法文明の世界から来た私にしてみれば、全く持って謎だらけだが・・・ そんなことは今の私にとっては些細な問題だ、私は鈍った身体をほぐすための鍛錬に来たんだ 私の選んだ職業タイプでは、本来の私が得意とする棒術を使えない事が悔しいが 身体をほぐし、肉体の鍛錬を行うという分には、慣れない武器で戦うこともかえって力になるかもしれない、か いかにして相手の動きを読み攻撃を当てるか、そして避けるか、テクニックをどのような局面で駆使するか・・・ 一人用のクエストを続け、だいぶ戦い方にも慣れてきた とはいえ何人もの人々が参加するクエストに行くのにはまだ躊躇がある・・・とりあえずは そのようなクエストでも一人だけでどこまで行けるものか、試してみようじゃないか ・・・戦いの中、何度か倒れてしまうこともあったが、とりあえずは一人だけでもなんとかなるようだ ダイアロスの世界とは違い、傷付き倒れてもそれが「死」というわけではなく、あくまで戦闘不能になるだけで すぐさまメディカルセンターへ転送されるというのも、戦いとしては甘いような気もするが 「死」の蔓延したあの世界と比べると、気分的な負荷も小さな物、か・・・ あるクエストの最後には、巨大な竜族、ドラゴンとの戦いも経験した 案の定一度は倒れることとなったが・・・二度目の挑戦では、攻撃のパターンも読めてきた ドラゴンの驚異的な生命力の前に、自分の攻撃がどれほど効いているものか不安にもなったが 諦めが一番の敵だ、とにかく攻撃の手を休めるなッ!! そして・・・遂にその巨体も、地に沈む なるほど、諦めずに挑戦すれば、なんとかなるものじゃないか 鈍った身体をほぐすためと来てみたこの世界だったが、なんだか自信が付いてきた せっかくだ、この調子でもう少し頑張ってみるか 先程のドラゴン戦の後、奴が隠し持っていた沢山のアイテムボックスを漁ると その中から、一降りの大剣を見つけた 手数で攻める短刀や、切り裂くように使う小剣などよりも、私にはやはり 力に物を言わせて振り回す、このような武器の方が合っているな 早速身に付け、その威力の程を試してみる ─── よし、上々だ さて、この具合ならまだまだ頑張れそうだ、このまま次のクエストも ・ ・ ・ う!? いったい何だ? 寒気が、それに眩暈も・・・そういえばしばらく前からどうにも頭がぐらぐらする ああもう、気持ちが悪い、うああぁぁぁ 「あれー? 勢い込んで行ったのにもう戻ってきてるし ・ ・ ・ それに顔青いよ?」 戻った私にshinyが声をかけてくる、だが私の気分は満身創痍の状態 横になる前にただ一言だけ返すのが ・ ・ ・ やっとだった 「 ─── 画面酔い、した」 (C) SONICTEAM / SEGA, 2000, 2005 (C) SEGA, 2000, 2005
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by shiny_shiny
| 2006-02-06 20:53
| 雑記
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